バーンアウトについて正しく理解していますか。うつ病と混同する人もいますが、そもそも発症する要因が違います。バーンアウトは努力が報われない時や大きな目標を達成したものの次に打ち込むものが見つからない時に発症することが多いです。一方、うつ病は根拠のない悲観的な考えによる不安や悲観が原因で発症します。身体的にも精神的にもハードな仕事である看護師は献身性を求められることも多いため、バーンアウトになりやすいといわれています。自分でも気を付けるようにしましょう。
これまでまじめに働いていた人が突然、火が消えたように仕事への意欲をなくしてしまうことをバーンアウト(燃え尽き症候群)といいます。バーンアウトになると無気力や感情の欠如、仕事に対する意欲の低下や重圧感などの症状が出ます。また、他人に対して不適切な対応をすることもあります。バーンアウトは医療や介護などヒューマンサービスの業務に就いている人がなりやすいといわれています。深刻な状態に発展すると、うつ病など精神的な疾患を発症してしまうので、早期に受診し治療を開始することが大切です。
なぜバーンアウトになってしまうのか、その理由について見ていきましょう。年齢や性格、勤続年数などの個人的要因と、職場での役割や過重負担などの環境的要因の2つの要因が考えられます。まじめで頑張り屋な人は仕事に真摯に向き合うあまり、自責の念に駆られがちです。知らないうちに自分を追い込んでしまい、バーンアウトを起こしてしまうのです。また、仕事量が見合っていない、状況をコントロールできない、報酬に不満を持っているような状態ではストレスも溜まりやすくなってしまうのでバーンアウトを起こす可能性が高まります。
ヒューマンサービスの一種である看護師はバーンアウトになりやすいといわれています。なぜなら、ストレスとやりがいのバランスを崩しやすいからです。例えば、看護師は医師の指示に従って業務を遂行していかなければなりませんが、自分の考えと一致していない場合は不満や疑問を抱えてしまいます。葛藤を抱えながら仕事をしているうちに無気力になってしまう人も少なくありません。また、多忙や精神的疲労などで心身に多くの負担をかけたまま働いているため、耐え切れずある日突然バーンアウトになってしまう人もいます。
現在の職場でバーンアウトを防ぐための配慮が感じられないようなら、違う職場に転職しましょう。内部の情報に詳しく、手厚いサポートが魅力の転職エージェントを利用すれば自分に合う職場が必ず見つかります。
バーンアウトにならないように日頃から予防しておきましょう。ストレスを溜めない、健康的な生活を意識する、相談できる人を見つける、柔軟性の高い思考を身につける、など有効な方法をいくつか紹介します。
看護師は大きなやりがいを感じられる反面、シフトが不規則で精神的にもハードなためストレスが溜まりやすい仕事です。いつの間にか限界に達し、バーンアウトになってしまう人も少なくありません。