バーンアウトを起こす要因と要素について、1つずつ詳しく見ていきましょう。
バーンアウトを起こす要因は個人的要因と環境的要因の2つに大別できます。
個人的要因とは年齢や性格、勤続年数などのことを指します。まじめで頑張り屋な人、完璧主義の人、勤続年数が少ない人はバーンアウトに陥りやすいといわれています。例えば、クライアントからクレームを受けたとします。まじめで頑張り屋な人は、仕事に対して真摯に向き合うため仕事上の役割と自分の人格を混合しやすく、自責の念に駆られがちです。多くの仕事では、献身的であることや他者と深く関わる姿勢が求められます。そのため、知らず知らずのうちに自分を追い込んでしまい、バーンアウトに至ってしまうのです。
一方、環境的要因とは職場での役割や過重負担のことなどを指します。残業が多い、高いノルマが課せられている、勤務時間が不規則、などの状況に心当たりがある人は環境的要因によってバーンアウトを起こす可能性が高いです。特に、医療や介護のように相手の性格や生活を深く理解する必要があるヒューマンサービスは、職員に過度の負担がかかるため注意が必要です。
1つ目は「仕事量」です。仕事量が多いと休息時間が少ないので心身の回復が追いつきません。量が適切であれば、業務を遂行した後に休息を取れるので疲れを癒したり、空いた時間を趣味に充てたりなど有意義に過ごせるのでよいリフレッシュになります。
2つ目は「コントロール」です。上司にいわれたことをやるだけで自分の意見は反映されない、終業後や休日に関係なく上司やクライアントの連絡に常に対応しなければならない、など自分でコントロールできない状態になるとストレスが溜まりやすくなります。その状態が続くようではただストレスが溜まるだけなので、バーンアウトを起こしやすくなります。
3つ目は「報酬」です。自分の行動に対して十分な報酬(金銭や賞賛、制度、達成感など)が得られないと不満感が増すだけです。何のために頑張っているのかわからず、目標を見失ってしまい、意欲の低下へとつながってしまいます。
4つ目は「コミュニティ」です。いわゆる職場の人間関係のことです。人間関係が悪いとコミュニケーションを十分に取れないので、悩みや孤独を抱えやすくなります。
5つ目は「公平さ」です。参加しているのに名前が記載されていない、他のチームよりも締め切りが厳しいなど不当な扱いを受けていると感じることはやりがいの欠如につながります。やりがいを感じられないまま働いていても、ただモチベーションが低下するだけです。
6つ目は「価値観の相違」です。職員同士や所属先の部署の理念と価値観が大きく異なると日々の業務にストレスを感じやすくなります。頑張ってもやりがいを感じられないのでバーンアウトを起こしやすくなります。
現在の職場でバーンアウトを防ぐための配慮が感じられないようなら、違う職場に転職しましょう。内部の情報に詳しく、手厚いサポートが魅力の転職エージェントを利用すれば自分に合う職場が必ず見つかります。
バーンアウトにならないように日頃から予防しておきましょう。ストレスを溜めない、健康的な生活を意識する、相談できる人を見つける、柔軟性の高い思考を身につける、など有効な方法をいくつか紹介します。
看護師は大きなやりがいを感じられる反面、シフトが不規則で精神的にもハードなためストレスが溜まりやすい仕事です。いつの間にか限界に達し、バーンアウトになってしまう人も少なくありません。